洗顔料は必要ない?【男性こそ毎日洗顔すべき3つの理由】皮脂分泌量は部位差が大きい!
- 毎日洗顔しなくても、肌は充分綺麗だと思う。
- 面倒だからボディーソープでもいいよね?
- 男性こそ洗顔料が必要な理由があるなら教えて!
ニキビや肌荒れといったトラブルを抱えているのに、洗顔料を使わないのは何もしていないのと一緒。男性は女性のようにメイクをしない人がほとんとですが、それでも洗顔料を必要とする理由があるからです。
そこでこの記事では、男性肌の特徴と洗顔料が必要な3つの理由について解説します。この記事を読めば男性特有の肌トラブルを引き起こす原因と、解決方法が分かります。
男性は女性の1.5倍も皮脂分泌量が多いといわれています。さらに抗酸化酵素が少ないこともあり、皮脂が酸化し肌トラブルの原因となることも。洗顔料は過剰な皮脂を洗い流し、肌を清潔な状態に保ってくれます。
参考文献
- 酒井裕二(1999年):理想的な洗顏料の開発「日本化粧品技術者会誌33巻2号 p. 109-118」
- 鈴木牧人,飯田年以(2021年):男性肌の特徴-成人男性男女の肌状態および角質中高酸化因子の比較-「日本化粧品学会誌45巻3号P185-190」
- 河野善行(2002年):保湿・肌荒れ防止用化粧品の有用性と製品開発「日本化粧品技術会誌36巻4号P253-261」
- 菊池麻実子(2022年):角質洗浄がもたらす皮膚への影響-皮膚表面での酸化ストレスに着目-「オレオサイエンス22巻9号P459-464」
- 柿澤恭史(2018年):洗浄料とその作用「日本香粧品学会誌42巻4号」
- 南野美紀(2018年):化粧品の使い方-スキンケア化粧品-「日本香粧品学会誌42巻2号P109-124」
男性が毎日洗顔するべき3つの理由
男性が毎日洗顔するべき理由は以下の3つ。男性特有のポイントをしっかり押さえていきましょう。
- 過剰な皮脂はニキビの原因になる
- 皮脂が酸化してバリア機能が低下する
- 肌を痛めにくい
過剰な皮脂がニキビの原因になる
余分な皮脂は取り除く必要があります。過剰な皮脂はニキビの原因になるからです。
Tゾーンの皮脂分泌量は女性の1.5倍も多いのです。
洗顔料に含まれる界面活性剤は皮脂に吸着し、洗い流す働きがあります。清潔な肌を保つため、余分な皮脂は洗い流しましょう。
皮脂は肌を乾燥から守る役割があります。しかし男性特有の過剰に分泌される皮脂は取り除く必要があります。
≫【洗顔料の洗浄成分】界面活性剤について正しく知ろう!汚れを落とすメカニズムとは?
酸化した皮脂がバリア機能を低下させる
皮脂膜は紫外線により酸化します。これにより水分保持率が低下し皮膚の乾燥に繋がります。
皮脂腺から分泌される皮脂は皮膚の表面で膜を形成します。これを肌バリア機能といいます。これにより外からの刺激だけでなく、角質内の水分の蒸発を不防いでいるのです。
皮脂は酸化すると固まるので、毛穴詰りや、広がり、黒ずみなどを引き起こす原因になります。正常な皮脂の分泌を妨げるので、肌バリア機能が不十分になる恐れがあります。
皮脂(油)は洗顔料でなければ洗い流せません。
髭を剃るときの肌の負担を減らせる
髭を剃るときは肌を清潔にしてから行いましょう。汚れが付着しままだと肌に余計な負担をかけるからです。
身だしなみを整えるため、朝、髭を剃る人が多いです。皮脂や汗は寝ている間にも分泌されるので、汚れを落としてから剃りましょう。
ぬるま湯で洗うことで、髭が柔らかくなるだけなく、界面活性剤が肌に残りにくい効果も得られます。
私は毎朝、髭を剃ります。髭が硬いままだと剃るのに時間がかかり、肌がカサカサになっていきます。
男性肌の4つの特徴
男性肌は女性肌と比べて以下の4つの特徴があります。しっかりポイントを押さえておきましょう。
- 皮脂分泌量は女性の1.5倍ある
- 角質の水分量は女性の2/3しかない
- 角質バリア機能は女性の2割低い
- 抗酸化酵素(SOD1)は女性の半分以下
簡単にまとめると、「男性は女性に比べて肌の健康状態は良くない。」ということです。
皮脂分泌量は女性の1.5倍ある
Tゾーンと呼ばれる前額部から鼻にかけての皮脂分泌量は女性の約1.5倍も多いです。
朝洗顔しても、お昼には鼻がベトベトに….
男性ならこのような経験がきっとあるはずです。私はいつもあります。
肌は、皮脂膜、角質脂肪間脂質、天然保湿因子の3つで構成されるバリア機能が働いています。これにより肌をすこやかな状態に保てるのです。
皮脂は肌をすこやかな状態に保つため欠かせない役割を持っています。ただし男性は過剰に分泌されることを知っておきましょう。
角質の水分量は女性の2/3しかない
男性の肌は女性に比べて乾燥しています。そもそも頬部の角質水分量は女性の約2/3しかないのです。
Tゾーンは過剰な皮脂分泌によりギトギトなのに頬は乾燥していることも。男性は部位ごとの皮脂分泌量の差が大きいのです。
乾燥する季節になると、肌がつっぱって痛みを感じることも。乳液だけは塗っているという人も多いのではないでしょうか。
肌が乾燥すると痛みやかゆみを感じることも。油分には水分が蒸発しないように肌に蓋をする役割があります。
バリア機能は女性より2割低い
バリア機能とは、体内の水分の蒸発を防いだり、体外からの乾燥や化学物質の侵入を防ぐ機能のことです。男性は女性に比べてバリア機能が約2割も低いのです。
男性肌はもともと、角質水分量が少ないだけでなく、蒸発もしやすい特徴があります。
抗酸化酵素(SOD1)は女性の半分以下
女性に比べて皮膚が乾燥しやすく、毛穴が目立ちやすいです。男性は角質に含まれる総たんぱく質当たりの抗酸化酵素(SOD1)量は女性の半分以下だからです。
男性は皮脂分泌量が多いとお伝えしましたが、酸化を防ぐ酵素量も少ないのです。活性酵素の発生を予防するためには日焼け対策が有効です。
この記事では酸化ストレスに関する内容は詳しく解説しません。洗顔料より日焼け止めで補うのが効果的だからです。ここでは必要な知識だけお伝えしました。
男性向けの洗顔料は5種類
洗顔料の種類は以下の5つ。それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
種類ごとの特徴を知っておけば、洗顔料が選びやすくなります。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
固形石けん | ・洗浄力が強い ・泡立ちが良い | ・水に溶けやすいので、置き場所に困る ・洗浄力が強い |
クリーム・ペースト | ・製品数が多い ・洗浄力の幅が広い(弱い~強い) ・配合される成分が豊富 保湿、植物エキス、ピーリングなど ・医薬部外品がある | ・配合成分が豊富なため、自分にあった製品を見つけにくい ・泡立てが苦手だと効果が発揮されにくい |
ジェルタイプ | ・洗浄力がマイルド ・保湿成分が多い ・泡立てなくていい | ・サッパリした洗い上がりが好みの人には不向きな製品が多い ・すすぎ残しになりやすい |
パウダータイプ | ・酵素洗顔に多いタイプ ・汚れを落とす仕組みが他4種類と違う ・毛穴対策に有効なものが多い | ・湿気対策が面倒 ・慣れるまでコツがいる |
泡タイプ | ・泡立てが不要 ・時短になる ・炭酸パックなどもある | ・製品により泡立ちに差がある |
固形石けん
固形石鹸は動植物油脂を原料にした弱アルカリ性の洗顔料です。泡立ちが良く洗浄力が高い、さっぱりとした洗い上がりが特徴です。
酵素、ミネラル成分、米ぬか、ハチミツなどを配合した、独自の特徴を持った製品が数多くあります。
洗い上がりがよいものを選ぶため、汚れを落とす成分だけなく、保湿成分にも注目して選びましょう。
クリーム・ペーストタイプ
洗顔料でもっとも多く使われるタイプ。洗浄成分と保湿剤がバランスよく配合されたものが多いです。
含まれる界面活性剤の種類によって、洗浄力、刺激性、使いやすさの3つのバランスが大きく変わります。
泡立てて使うタイプと、そのまま使うタイプの2種類があり、洗浄力が高いものを選びたい人は、泡立ててるタイプを選びましょう。
保湿成分を大切にしたい人は、泡立てないタイプがおすすめです。
ジェルタイプ
泡立てる必要がない洗顔料。朝起きてサッと洗いたい人や、泡立てるのが苦手な人におすすめです。
泡立てるタイプの洗顔料は、キメの細かい泡を立てることが重要。上手な人と苦手な人では、洗浄力に差がでることも。
ジェルに粘り気があるものを選べば、顔に直接触れることなく洗えます。肌への負担を少なくできます。
泡立てるタイプの洗顔料より、洗浄力がマイルドで、保湿力にも優れた製品が多いです。
パウダータイプ
パウダー(粉末状)の洗顔料は酵素洗顔に多いタイプ。酵素は水と反応することで活性化し、効果を発揮するからです。
界面活性剤が汚れを浮かして取り除くのに対して、酵素は汚れを分解して取り除きます。そのため、界面活性剤では取り除けない汚れを取り除く効果が期待できます。
泡タイプ
製品缶を押すと泡が出てくるタイプ。泡立てる手間がなく、時間を短縮したい朝洗顔に向いています。
洗顔ネットで泡立てるのが苦手な人におすすめ。洗面所を汚さないので時間のない朝に重宝します。
泡タイプならではの製品もあり、炭酸が配合された製品など、ユニークな洗顔料があるのも魅力です。
エアゾール缶の製品は濃密な泡が立つものが多いです。よくみるポンプタイプの製品は、泡立ちが粗いことがあります。
正しい洗顔の仕方
洗顔料がしっかりと効果を発揮するには、正しい洗い方が必須。肌への負担を減らすため、しっかりとポイントを押さえていきましょう。
- ぬるま湯で洗う
- 円を描きながら頭皮に向けて洗う
- ぬるま湯で洗う
- 肌に刺激を与えない
- 保湿する
保湿するのは余裕がある人だけでOK!
洗顔後には化粧水や乳液・クリームを使ったほうが、より肌をすこやかな状態に保てますよ。
ぬるま湯で洗う
まずはぬるま湯で肌表面の汚れを落としましょう。皮膚の表面には、ホコリ、砂といった小さい粒子が付着しているもの。洗顔しなくても落とせるものは、洗い流しておきましょう。
ぬるま湯で洗うことで洗顔後の皮膚に洗顔料が残りにくくなる効果も期待できます。
32℃~34℃のぬるま湯で洗いましょう。水温が高くなると過剰な脱脂につながります。本来、肌に必要な皮脂まで洗い流さないようにしてください。
洗顔ネットで泡立てる
肌に優しい洗顔をすることを心かけましょう。泡立ちが不十分なまま洗顔すると、肌に負担をかける可能性があります。
泡立てるのが苦手な人は洗顔ネットを使いましょう、
- そもそも泡立てるのがめんどくさい
- 洗顔ネット買いたくないな
- そんなに変わらないだろ
これでは洗顔するたびに肌に負担をかけてしまいます。ドラックストアなどで手に入る安価なもので充分なので、必ず洗顔ネットを使いましょう。
円を描きながら洗う
洗顔料は額、頬、鼻、顎に置いていきます。そこから円を描くように優しく洗いましょう。
手が肌に触れないように洗いましょう。摩擦による肌への負担を減らすためです。
顔の正面だけでなく、顎の後ろや、エラ、首までしっかりと洗います、髭が生えていると汚れが溜まり不衛生になりやすいからです。
顔がたるまないよう、私は頭皮に向かって引き上げるように洗っています。
ぬるま湯で洗う
洗顔料に含まれる界面活性剤にはクラフト点と呼ばれる洗浄効果を発揮する温度があります。この温度に達していないと充分な洗浄効果が期待できません。
≫界面活性剤ついて知りたい人はコチラから!
水温が高すぎると皮脂を取り除く効果が高くなり過ぎてしまい、本来必要な皮脂まで取り除いてしまうのです。
水温が低いと洗顔料が解け切らず、肌に残ってしまうことも。
界面活性剤が肌に残ったままだと肌トラブルに原因になります。洗顔料を使った後は、ぬるま湯でしっかりと洗い流しましょう。
肌に刺激を与えない
洗顔を洗い流すときは顔にシャワーを当てないようにしましょう。肌への刺激になるからです。
両手いっぱいにぬるま湯を溜めて、肌をこすらないように洗い流しましょう。
洗顔後は擦らずに優しくタオルを押し当てながら水分を拭きとりましょう。皮膚とタオルの摩擦は肌を傷つけるので、余計な刺激は避けるべきです。
保湿する
もうひと手間かけられる人は、化粧水とモイスチャライザーを使いましょう。角質に水分と油分、保湿成分をバランスよく与えられます。
- 化粧水:水分+保湿成分
- モイスチャライザー:油分+保湿剤
洗顔料は界面活性剤の働きにより皮脂(油)を取り除きます。しかし過剰に皮脂を取り除いてしまう場合があり、肌トラブルの原因になることも。
夏に使いやすかった洗顔料を冬も使うと肌がつっぱるような違和感が….個人差もあると思いますが、季節によって皮脂の分泌量が変化するため、取り過ぎてしまうことがあります。
洗顔料だけですべてをカバーするのは困難。化粧水とモイスチャライザーで肌にうるおいを与えてあげましょう。
洗顔する回数は季節で変えよう
季節にあわせて洗顔する回数を変えましょう。気温が高いと皮脂分泌量が多くなるからです。
- 夏は朝、夜の2回
- 春、秋、冬は夜の1回
男性は顔の部位ごとで皮脂分泌量が大きく違います。頬<額<鼻の順に多くなります。
夏は朝、夜の2回
夏は朝と夜の2回洗顔しましょう。気温が高いと皮脂分泌量だけでなく、汗もかきやすくなるからです。
朝起きて不快感がなくても、実際には皮脂や汗をかいているもの。まずはぬるま湯で洗い流してから洗顔しましょう。
紫外線により発生した活性酵素は皮脂の酸化反応に大きな影響を与えます。過剰な皮脂をそのままにすると、酸化しやすくなります。
肌がくすんだり、毛穴が目立つ可能性があります。
春、秋、冬は夜の1回
気温が高くない季節は夜だけ洗顔しましょう。過剰な洗浄は皮脂を取り過ぎるからです。
朝はぬるま湯で丁寧に洗いましょう。洗顔料を使わなくても充分に汚れを落とせます。
ただし、皮脂の分泌量や肌質は個人差があります。そのため、いつもより脂っぽいと感じたときは迷わず洗顔しましょう。
私は混合肌ですが、あまりニキビはできません。朝はぬるま湯で洗うだけが多いです。
肌トラブルを避けたいなら洗顔料を使おう
この記事では男性が毎日洗顔するべき3つの理由について解説しました。
- 過剰な皮脂はニキビの原因になる
- 皮脂が酸化してバリア機能が低下する
- 肌を痛めにくい
男性は女性に比べて肌の健康状態がよくない人がほとんど。少しでも肌をいい状態に保ちたいと思っているなら、あなたに合った洗顔料を探しましょう。
とはいえ、どんなものを選んだらいいか分からないし、買ってから後悔するのも嫌なものです。
『すすらぼ』では、肌質にあった洗顔料を選べるよう、筆者が実際に使用した洗顔料の成分解説や体験レビューを紹介しています。
『今より少しでも自分に自信を持ちたい』、『相手にいい印象を持ってもらいたい』と思っているなら、まずはあなたに合った洗顔料を探してみましょう。